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両利き経営

ある程度の実績を残した企業というのは、
「うちの強味はここ」
「こうすれば成功するはず」
というある種の固定観念にしばられていくのだと思います。
そういう「サクセストラップ」が
自分たちの視野を狭め、
時代に取り残されていく要因になるのだと思います。

制作会社は自分の立場を守るために
「プロの技術はやっぱり違う」
「デザインにはとてつもない力がある」
みたいなことを言いがちです。
ただ、世間の人たちはそれほど大事なものだと思っていません。
むしろテクノロジーの進化によって、
「プロの技術」は一般の人が手に入れられるものになってきています。

やはり、「両利き経営」という考え方は大事だと思います。
自分の得意技だけを磨くのではなく、
新たなことにもチャレンジしようというもの。

カメラ事業にこだわって失敗したコダックと
化粧品や医薬品などの分野を切り開くことで企業変革した富士フィルム。
どちらが「両利き経営」に取り組んできたのかは明らかです。そしてその結果も。

ただ、企業に変革を起こすことはなかなか簡単なことではありません。
岩手の、そして中小企業の変革には、
経営者自らが先頭に立って、行っていかなければなりません。