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ただ一つ、平等なもの

最近、同世代の人は相次いで亡くなりました。

僕よりよほど頑健に見える人も、
僕よりも穏やかで暮らしてきた人も、
突然訪れた死によって、いなくなってしまった。

お金持ちだろうが、貧乏人だろうが、
誰にも平等なもの。それは死です。ただ一つ平等に与えられたものです。

そして、一人ひとりの人生の価値というものは、その死の瞬間までわからないのです。

穏やかに暮らしてきた人だったのに、
最後は恨み言をこぼし、人生への不満を家族にぶちまけて
亡くなっていった。

頑健で風一つひかないような人だったのに、
脳溢血であっけなく消えてしまった。
言葉も残さないまま、いなくなってしまった。

朦朧とした意識かもしれませんが、
僕は自分が死ぬ瞬間には、
「まあ、自分なりに上出来の人生だった」と思いたい。

そして、上出来とは何か?
それはお金を残すことでも、名誉を得ることでもないような気がしています。

人の役に立つことができた。世の中を良くするために努力できた。
それがあれば、上出来だったと胸を張れるのです。本心です。