センスがある、センスがない。
そういう言葉は日常のいろいろなところで使われています。
僕はセンスというのは「圧縮体験」だと思っています。
様々なものを目にすることで、経験することで、
自分の内側に地層のように積み重なっていきます。
その経験がどんどん増えて、圧縮されていく。
それがセンスと呼ばれるものの正体だと思います。
よくドラマなどで、
芸術家が急に思いついて、
カリカリとアイデアを夢中になって書き出すシーンがあります。
アイデアが天から降ってくるような表現になっていますが、
これは天から降ってくるものではなくて、
自分の内側からにじみ出てくるという感じが近いのではないでしょうか。
アイデアの多くは、今までつながっていなかったものが
ある瞬間につながるものが多い。
それが自分の中でつながって、「新しいアイデア」として世の中に出てくる。
引き出しが多い。そんな言葉もよく使われます。
これも同じように、経験や知識を溜め込んでいく作業です。
それは多いほど、アイデアを生み出す環境が自分の中で出来上がっていく。
圧縮体験ということです。