プロジェクトを成功に導く方法。
それは誤解をおそれずに言えば、
マネジメントの精密さでも、スキルの高さでもありません。
以前勤めていた会社で、
新規プロジェクトを任させる機会がけっこうありました。
他の業務を抱えている中で、
新しい業務が加わることは時に苦痛ですらあります。
プロジェクトに参加するメンバーも同じように思っていたはず。
そこで当時の社長に直談判したことがありました。
・このプロジェクトに対して、会社からお墨付きを与えてほしい。
・そして、業務の再配分をお願いしたい。
談判の内容は上記の2点でした。
僕の話を聞いていた社長がおっしゃった言葉は今も忘れられません。
「会社のお墨付きを与えるということは会社の管理下になることだ。
おまえの好きなように進めることはできないぞ。
そしsて、その程度の気構えであれば、このプロジェクトは止めていい。」
その言葉を聞いた瞬間に、僕はたくさんのことを理解しました。
何も面倒臭いことを社員である僕に押し付けようとしたのではなくて、
自由裁量権を与えるから、自分の好きなことを形にしてみろということだったからです。
そして、社長はこんな言葉を続けた。
「会社にやらされるようなプロジェクトは必ず失敗する」
まさにその通りです。
プロジェクトを成功させるのは、「情熱」と「使命感」です。
その両輪が回っていかない限り、成功はあり得ないのです。
プロジェクトで一番大切なのは、「情熱」と「使命感」です。
僕はここからプロジェクトを本気で考えるようになりました。
そして、そこにのめりこむほど、自分のやりたいことが見えてきた。
これができたら面白い!ワクワクしてしまった。
自分の評価なんてどうでもいい。これをやりたいというものが徐々に頭の中で出来上がっていった。
そのプロジェクトは、
「スポーツ雑誌発行プロジェクト」という名前でした。
Standardという雑誌をどうすればビジネスベースに乗せられるか。
そのフォーマットを作る作業です。
Standardはもうすぐ創刊100号を迎えるそうです。
そういう時期に、立ち上げ当初のことを思い出したのです。