今まで多くの後輩を見てきました。
そして、つくづく思うのは、
途中で、自分自身の判断で、進化を止めてしまうことです。

ある程度キャリアを積み、技術も身に付き、
そして実績を残してきたことで、
「自分はこれで行こう」と勝手に決めてしまうのです。
まだまだ余白が残っているのに、30代で進化が止まってしまうのです。

僕はその様子を見て
「それは上手くなっているんじゃない。慣れてるだけだよ」
と思っていました。
そして、それらの後輩は、たいして変わり映えのないものを作り続ける。
「これでいい」と思っているから、技術的な探究もさほどしていない。
それでは同じところをグルグル回っているだけ。

僕は今のスタッフには勉強することの大切さを何度も言っている。
それは、長い間活躍するための土台をもっともっと強固なものにするためです。
そして、新しい考え方を取り入れることを習慣化してほしいのです。
僕が知る限り、新しい機材、新しい表現を取り入れて
より自身をグレードアップできる環境を整え続けているつもり。

制作者の置かれている環境は決して楽観できるものではないし、
常に時代の変化に対応していくことが重要です。

それには学び続け、自分をさらに上に持っていくことを考えなければならない。

技術や経験を身に付けるのは時間がかかる。
ただ、自分の意識を変えることだけは一瞬で出来るし、
今この瞬間から動きだせることなのです。