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弱い者らが、より弱い者をいじめる。それで得するんは誰や?

僕が子どもの頃を振り返ると、
日本自体が未熟だったし、そこに暮らす人間はもっと残酷だったように思います。
(昔は人のつながりが密で、温かなコミュニティがあったとか言われるけれども)

当時の日本は、そして岩手は、
今よりもっと差別が多かったように思います。

そして、大人の言葉を鵜呑みにした子どもたちは
残酷に差別の対象をあげつらった。バカにする場面もあった。

未熟で、残酷な部分があった。

最近読んだ本の中にこんなセリフがあって、ハッとさせられました。

「弱い者らが、より弱い者をいじめる。それで得するんは誰や?」

総中流時代と言われていましたが、確実に貧富の差はありました。
貧しい暮らしをしている人は今以上に多かった。
そして、少しでも自分の立場を良くしようとして、もっと下の人を探しては糾弾する。
そういう世の中だったように思うのです。結局、いじめる人間も貧しかった。

「得するんは誰や?」。誰も得をしません。ただただ虚しいだけです。

時代は巡って、今の日本は貧しい国になりつつあります。
そういう中で、自分の立場を少しでも良くしようとする人が増えている。
SNSなどを見ていてそう思うのです。自分にはたくさんの友達がいる。
自分はプライベートも充実している。お金もたくさん持っている。
そういうことをSNSにさらけ出すような人間が増えている。
そして、それを見て、攻撃する人たちが増えている。
誰も得しないことをやり続けている。

今は弱い者が力を合わせなければならない時代です。
相手を攻撃しているよりも、どうやれば違いを乗り越えて、寛容に受け入れて、
団結できるかを考えたほうがいいと思うのです。