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ある若者の話

最近、お付き合いいただいている広告会社に
他業界から転職してきた若者がいます。

以前金融業界で働いていたそうですが、

「やることの範囲がすごく広いのが以前の職場とは違う」

と広告業界で働き始めたことに戸惑いを感じながらも

「今は仕事を覚えたいという気持ちが強いです。
 だから、ついつい遅くまで仕事になることもあります。
 残業がしたいわけではないですが、覚えることがいっぱいあるので」

そんなふうに話していました。

慣れない環境の中で、悪戦苦闘しているのがよくわかる。
同時にこの仕事の面白さにもちょっとずつ気づき始めている。

広告業界に飛び込んでくる若者に僕はかなり優しい。
そして、彼には
「まずは3年間は辞めないで。そして、それを過ぎると自分のやりたいことができるようになるから」
と伝えました。

キャリアを形成していく中で、最初の3年間というのはすごく大事です。
3年の時間があれば、だいたい仕事全体を見渡すことができますし、経験値も重ねています。
そうすることで、「自分のやりたいこと」ができるようになってきます。
もう少し丁寧に説明すると、仕事の流れや仕組みがわかってくると、
そこに自分なりの個性を組み入れることができるようになります。
危機管理もできるようになってくるので、ちょっとした冒険もできるようになってきます。

そうすることで、仕事がもっと楽しくなってくるのです。

今は僕の言っていることがわからないかもしれない。でも、勘の良い青年なので、
多分、近いうちにこの感覚がわかってくると思います。
なかなか楽しみな人が入ってきた。