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言葉の使い手

コピーライターを育てないと。

岩手広告賞の受賞作品を見て、
ジワジワとそんな思いが突き上げてきました。
正直、このところのレベルダウンは明らかです。
別に東京と同じことをする必要はないと思いますが、
その力量差はどんどん開いています。

一つの理由として考えられること。

キャッチコピーのレベルを求める得意先が少ないこと。
キャッチコピーの内容を議論することもなく、
ここにこういう「説明」が入っていればいいと思っているところが感じられます。
メリットを伝えるのはとても重要なことです。
ただ、コピーライターとして求められるのは、それだけではなく、
心を動かし、行動につなげる言葉を書くことです。
メリットを「そのまま」書いているものはコピーとは呼べない。
表現しているであろうコピーも「詩」みたいなものになっていて、
雰囲気や世界観を提示しているだけになっている気がします。

そして、もう一つの理由。これが大きな問題。

後輩にちゃんと伝える先輩がいないことです。
岩手県では、コピーライターを社員化しているところはほとんどありませんし、
それによって、先輩から後輩に技術を伝える機会はほとんどないのです。
教わってこなかったから、何となく書いている言葉になっています。

これからもレベルダウンを続く。
何となく口当たりのいい言葉が増産されていくだけ。

これは本当にまずい状況です。変えていかないと。