シティプロモーションの仕事の際に、
観光パンフレットなど、その地域の資料を渡されることがあります。
そして、なぜか共通しているのは、
豊かな自然、おいしい地域固有の食、温かな人のもてなし。
この3つは必ずと言っていいほど、アピールポイントとして記載されています。
僕は東北を考えた時に、
豊かな自然がなくて、食事にもおいしいものがなくて、
さらには外からの人を拒絶するような地域を知らない。
ある意味、どこでも言えることが記載されているのです。
シティプロモーションで成功している地域には、
ちゃんと「目に見える個性」があります。
・街の中を運河が流れ、レトロな建物群が並ぶ小樽とか
・琉球文化とアメリカンカルチャーが交差する沖縄とか。
そういう風に頭に、目に浮かぶものがないと
「行きたい場所」になれないのではないかとさえ思っています。
たいがいの場合、僕はその地域にとって「よそ者」です。
ただ、その発言を「この町のことをよく知らない人だから」という視点ではなく、
「外から見ると、こんなことも魅力に見えるのか」という視点を持ってほしいのです。
街の魅力は解像度を上げて、粒度をさらに細かくすることで、
必ず見つけられるものだと思っています。