岩手県の制作会社において、
自分が少し変わっているかなと思うのは、
広告代理店出身のコピーライターということです。
制作会社、広告代理店というのは、
一緒に仕事をする機会が多いにも関わらず、
論理が噛み合わないことが多いなと感じています。
元から利益構造が違いますし、
ある意味、目指すゴールも違っていたりする。
例えば、TVCMを作る場合、
広告代理店の一番稼げるのは、電波料のマージンです。
広く知らしめる時には、やはり一定の放送本数は必要ですから、
電波の本数を増やすことを目的にします。
一方で制作会社になると、実際に作るCMの品質にこだわります。
自分たちに評価にもつながるので、品質を上げることにお金を割いてほしいと思うし、
もちろん、それに応じた時間も確保してほしいと思う。
ここで大きな溝が生まれます。
広告代理店は、本数を増やすことで、多くの人に知らしめたいし、
それによって利益を上げたい。制作費は抑えたいと思うし、
得意先のオーダーに応えるためにスケジュールも厳しい場合が多い。
制作会社は予算を削られ、スケジュールも厳しい。
それによってモチベーションが下がっていく。
これではいい仕事になりません。
僕は広告代理店出身ということもあり、どちらの言い分もよくわかる。
今の時代、広告代理店も、制作会社も、ともに歩み寄り、
一致団結していかなければならない時代です。
どんどん縮小していくマーケットで生き残るためには
力を合わせて乗り切ることを考えなければならない。
ライト・ア・ライトのスタッフは、
僕のところで仕事をすることで、
広告代理店、制作会社、その両方を学ぶことができる。
「つなげる人」を育成していくことも大事な仕事だと思っています。