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一人の天才

以前、コンパイルという会社の話。
だいぶ古い話になりますが、「ぷよぷよ」という大人気ゲームを開発した会社です。
当時の勢いは本当にすごくて、これはどんな会社なんだと興味を持って調べてみると、
仁井谷正充さんという社長がキーマンということがわかりました。
僕は一人の天才の力で、これほど会社というのは成長するのかと驚いたことを覚えています。

一人の天才が次々に新しくビジネスをひらめき、
事業拡大路線をひた走っていたコンパイルは、
数年後には業績の悪化により、「ぷよぷよ」の権利もセガに売却。
経営が立ち行かなくなり破産しました。
これも同じように驚いたことでした。

以前の投稿で
提唱者、実行者、運営者は役割が違うということを書きました。

0→1のアイデアを生み出す提唱者はそれはそれですごいけれども、
次の段階では、それを具体的な形にする実行者が必要になります。
さらに実行するためには、たくさんの人の手が必要になります。
さらに長く継続していくためには、マネージメントに優れた人をトップに据える必要があります。

一人の天才だけでは、ビジネスは支えきれないのです。

あの天才スティーブ・ジョブスが亡くなった後も
アップルが成長を遂げているのは、
ちゃんと次世代への橋渡しができていたことの証だと思います。

以上に書いてきたように、
会社というのは、新しいビジネスを提唱するカリスマだけでは続いていかない。
次々に賛同する仲間を作り、強固にしていかなければならないものだと思うのです。