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ある若者経営者

お世話になっている得意先の経営者は25歳の若者です。
急逝したお父さんの後を受け、会社を辞めて、家業を継いだ。

会うたびに、僕は
「二十代のうちは、もっと遊びなさい」と言っています。

営業活動を一手に引き受け、さらにはイベントでは直接商品を売る。
土日も関係のない生活で、いつ会っても苦しそうだ。
もっと遊んで、信頼できる仲間を増やして、将来に備えることが大事だと思う。

本当に素晴らしい若者なのだけれど、背負いすぎるのは良くない。
二十代のうちは、休みながら、じっくり力を付けていく時期と考えるべき。
このままでは、普通の二十代がやっていることを何もやらないままで
彼の大切な二十代が終わっていくことが本当に不安だ。

勝負は三十代。そこで力を発揮できるように、
今は知識や経験をゆっくりと貯めこんでいったほうがいい。
雇われ人ならば、ある意味、責任を背負わずに、やることをやっていればいい。
ただ、彼は経営者となってしまった。
経営者には逃げ場がない。責任から逃れることもできない。
いずれその時はやってくる。
だから、二十代は緊張の糸をちょっと緩めたほうがいい。