高校時代の体育の先生で、
砲丸投げのチャンピオンだった人がいた。
体育教官室の机の中には
その時のメダルが入っていて、
後生大事にしていた。
そして、時折、生徒にもそのメダルを見せて、
自分の選手時代のことを話していた。
授業にそのメダルを下げてきたことがあって、
僕たち生徒はしらけていた。
それは、この人の情けなさが
これほどないくらい伝わってきたからです。
「今はこんな感じですが、自分は本当はすごい人間なんです」
それを間接的に伝えるために使うメダル。
今の自分ではなく、昔の自分に寄りかかって生きている。
それがなんとも情けなかった。
仕事をしている中でも、やたらと自分の過去経歴を話す人がいる。
そういう人を見ていて思うのは、
今の自分で勝負できないから、過去の自分によりかかるんだなと言うこと。
聞いている人は
「すごいですねえ」
なんて言ってくれるかもしれないけど、腹のうちでは「すごい」なんて思っていない。
たいがいの場合、「どうしようねえなあ」と思っているものです。
僕は表に出るものについては、よほどのことがない限り、
プロフィールを書くことはありません。
(信用につながる場合は書きますが、それ以外では書くことはありません)
僕は自分の名前、ライト・ア・ライトで、勝負したいと思っています。
今の自分をそのまま評価してもらいたいと思っています。