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どんなものでも、ちょっとは売れる

仕事をしていて感じるのは、
「どんなものでも、ちょっとは売れる」ということです。
これは本当のことであり、悲劇の始まりでもあるのです。

リリースした商品が
期待したほどではないけれど、ちょっとだけ反応が出て売れる。
ここから悲劇の雪崩が起きていきます。

(1)ちょっと売れた
 改善すれば、きっともっと売れるはず

(2)またちょっと売れた
 そうだ。広告を出してみよう。多くの人に知られないと。
 営業マンを雇って、バンバン売り込もう。

(3)またちょっと売れた
 伸び悩んでいるな…。でも、投資した金額を考えれば、
 まだ止めるわけにはいかない。

その繰り返しで、最後は力尽きてしまう。
(企業によっては、倒産してしまうことさえあります)

止めることは本当に難しい。
日本の教育は「最後までやり遂げなさい」的なものが多くて、
それもあって、止めるのが日本人は下手です。

僕のところに話が来るのは(2)の段階が多いのです。
そして、ほとんどの場合、得意先は熱意をもって商品の魅力を語る。
でも、それは独りよがりで、マーケットを意識したものにはなっていません。

その感じたことを正直に言うと、得意先は
「この人はうちの商品の魅力をわかってくれない」
と憤慨することもありますし、それ以降、連絡が来なくなることも多い。
その商品が後になってバンバン売れる状況になれば、僕の見る目がなかったということになりますが、
ほとんどの場合、そんなことはなくて、いつしか商品は消えていきます。

嫌われてしまうのはしょうがない。
ただ、危ういなと思いながら、仕事だからと言って、賛同しているふりをして、
こちらがお金だけをもらう。それこそ不誠実だと思うのです。

新年早々の投稿でも書きましたが、「耳の痛い話」を受け入れることは本当に大事なことだと思います。