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まねるからには、全部まねる。

新人の頃、こんな風になりたいなと思える先輩がいました。
そして、まず最初にやったのは、その人のやっていることを見て、
「いいと思うところを取り入れよう」ということです。
でも、それがうまくいかないのです。

なぜうまくいかないのか。
僕は「いいと思うところ」だけをまねようとしたからと結論付けました。

新人に足りないのは、判断する力です。
経験もない中で、正しい判断をすることはできません。
そして、人間はどうしても自分に甘いので、
自分にできそうなところを選び取ってしまうのです。
それでは結果が出るわけがないと考えたのです。

だから、自分で判断することなく、
その先輩のやり方すべてを徹底的にまねてみました。
そして、そこから結果が出るようになりました。
やってもいないうちから「これは合わないな」と判断するのではなく、
まずは受け入れて、それを実際にやってみる。
それを実践することには大きな意味があったと思います。

多くの後輩を見ていて、「間違った我流」をやってしまう人がいました。
そして、その多くが望む結果を得られないまま退場していきました。
非常に厳しい言い方になりますが、これは本当の話です。

徹底的にまねることの効用は他にもあります。
まねているうちに、徐々に自分に合ったやりかたにアレンジできるようになります。
キャリアを重ねているうちに、自分の判断ができる能力が養われます。
そこで初めて自分に合ったやり方にスイッチすればいいのです。