休日の今日は、会社で一人で仕事をしていました。
BGMはビートルズの後期のアルバムです。
ビートルズという音楽の世界に多大な影響を残したバンド。
その「終わり」は、どのように迎えるべきか。
メンバーは相当真剣に考えたはずです。
そして、その結論は、
「音楽のレベルをさらに押し上げる」ということでは
なかったでしょうか?
ビートルズは、音楽史上最も成功したバンドと言われます。
その影響を受けたフォロワーは数知れません。
本人たちは、それを自覚していたはずです。
では、自分たちが「終わり」を迎えるとき、
どのようなものを世の中に残していくべきか。
そう考えたのではないでしょうか?
解散が迫った頃は、メンバー間の信頼関係は
ほとんど修復不可能なものだったと言われています。
それでも、最後期のアルバム「アビイ・ロード」、「レット・イット・ビー」に
音楽的な曇りは一切感じられないですし、
より凄みを増し、新らしいアイデアに満ち溢れた楽曲が並んでいます。
「やっぱりビートルズはすごい」
その印象を強く残して、このバンドの幕引きをしたいという
メンバーの気持ちが込められていると思うのです。
バンドが解散する前というのは、
人間関係のひび割れが音楽にも現れて、
けっこう悲惨なものになりがちです。
もうこいつらとは一緒にやらねえからいいや
みたいないい加減さ。
ビートルズのメンバーは、
一人ひとりが真のプロフェッショナルであり、
そして、音楽の世界全体を見渡す視点を持っていた。
だからこそ、最後のアルバムまで、
圧倒的にクオリティを維持していたのだと思います。
僕は50歳を過ぎてから、
自分の幕引きというものを真剣に考えるようになっています。
どういう形で退場していくのがベストなのか、
次の世代に役立つ辞め方というのはどんなものか、
そういうものを考えながら日々過ごしています。