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アート思考

アート思考という言葉が広がり始めています。
そして、その逆にあるのはサイエンス思考思考というものです。

サイエンス思考は答えがわかりやすい。
その一方でアート思考は答えがひとつではありません。

例えば、自動車産業。
日本車が世界を席巻していた時代がありました。
そして、その選ばれる理由はすごくわかりやすかった。
長期間乗っても壊れません。
値段が安いのに、すごく性能がいい。
そういうわかりやすさが、日本車の強さ、
さらには日本製品の競争力になっていたのです。

時代が変わり、そのサイエンス思考は終焉を迎えました。
どの国のクルマも壊れにくいし、性能だっていい。
Made in Japanの強さは模倣されてしまいました。

今では、アート思考に切り替わり、
答えはわかりにくいものになっています。
例えば、アートマよりも不便なのを知りながら、
それでもマニュアルを選ぶ人がいます。

燃費が悪かったとしても、それを承知で
燃費の悪いクルマを選ぶ人もいる。
モノの持つ意味に価値を見いだす人が増えてきています。

広告の業界も「意味」こそが大事な時代になってきていると思います。
なぜこの制作会社に仕事を頼むのか。
安くやる会社はたくさんあるし、猛烈にスピードのある会社もある。
ただ、それだけではない。「この会社に頼む意味がある」。
そう感じてもらえる制作会社が生き残っていくのだと思います。