羽生善治九段は
保護者の方から相談を受けることがあるそうです。
「うちの子は棋士としてやっていけるのでしょうか?」
その保護者の子どもは棋士養成機関と言える奨励会に所属しています。
羽生さんはこんな答え方をするそうです。
「奨励会に入るような子供は確実に才能がある。
ただ成功するためには、
1日8時間、将棋の勉強を50年間やり続けなければならない。
それができるならば、棋士としてやっていけると思います」
人生の中で、異性と遊びたい時もある、たまには旅行にも行きたい。
ハメを外したい時もあるでしょう。それでも1日8時間は将棋に打ち込むことができるか。
それが棋士という厳しい世界なのだと言うこと。そして、そこに向かう覚悟がない限りは
やらないほうがいい。そういうことだと思います。
将棋が大好きで、どんなに将棋をやっていても苦にならないこと。
言い換えれば、努力を努力と思わない将棋人間だけが許される世界なのだと思います。