先日、わかめ養殖をする漁師さんのお話を聞く機会がありました。
大船渡市はわかめ養殖で、日本全国でも有名です。
そして、このわかめ養殖の先達となった方の
息子さんが語っていた言葉が強く残っています。
お父さんは、まったく違う養殖のやり方をしていたこともあり、
周りは懐疑的で、揶揄する声も聞こえてきたそうです。
ただ結果を出すことで、どんどん仲間が増えていった。
お父さんの口癖は、「稼ぐに追いつく貧乏はない」というものだったそうです。
真剣に仕事に打ち込めば、貧乏になることはないし、貧乏を恐れる暇もない。
そういう意味だそうです。すごく感銘を受けました。
東日本大震災で、大船渡の漁業は大打撃を受けました。
その中にあって、いち早く復興したのが、実はわかめ養殖です。
まさに「稼ぐに追いつく貧乏はない」の精神で、
わかめ養殖の事業者は悲観するのではなく、
早々に復興に向けて動き出しました。
それもあって、震災翌年の2012年3月には、
通常通り出荷ができ、困窮することもなかったそうです。
後輩に残された言葉は、震災を乗り越える力になりました。