古い話で申し訳ありません。
ソニーから発売されたウォークマンという商品がありました。
カセットテープの時代ですから、だいぶ前の商品です。
この商品の開発にあたって、
ソニーの社内でも大反対の声が多かったそうです。
このウォークマンというのはカセットテープとさほど変わらない大きさ。
軽量化するために録音機能が付いていませんでした。
ある意味、音楽を再生するだけの単機能な商品です。
そんなものが売れるはずがないという声が大勢だったのです。
ただ、当時のソニー会長の盛田昭夫さんが
「俺が責任を取るから、絶対に売れるから」と言って開発を続けさせた。
冷ややかな反応が多いソニー社内でしたが、
ソニーは発売から大ヒット商品となり、
ユニークなソニーという企業の代名詞にもなりました。
初めてのこと、今までにないことというのは
否定されがちです。
誰も経験がないから、判断できないのです。
ただ、そういう否定の声もちゃんと聞きながら、
それでも大胆な決断を時にはする。
それが経営者というものだと思います。