松下幸之助さんが講演をした時のことです。
「安定的な経営をするためには、ダム(お金の余力)を作ることだ」
という話をしたそうです。
その講演会には、たくさんの中小企業経営者が参加していました。
その中には京セラ創業者の稲森さんもいたそうです。
そして、松下さんのこの話を聞いて、参加していた経営者から
「ダムが必要なことはわかる。それがどうすればできるのか教えて欲しい」
と不満めいた声が飛んだそうです。
松下さんは、ちょっと困ったような顔をして、
「強く思わないとダメですね。そうなるための方法なんてなくて、
まず本気であなたがそうなることを思うことです」
と答えたそうです。
強く思うこと。
短い言葉ですが、実践することは本当に難しい。
強く思い続けることは、体力も、根気も、必要です。
「社員の生活を豊かにしたい」
「会社を大きくしたい」
「ビクともしない強固な経済基盤を作りたい」
経営者はそんなことを考えるはずです。例外なく。
ただ、それは本気で思うこと。思い続けることが大事なのだと思います。
そう思い続けない限り、その夢は単なるお題目や掛け声で終わってしまうのです。