広告業界で働く人が必ず通るのが、「ランチェスター戦略」です。
戦争における戦略の立て方として立案されたものですが、
第二次世界大戦後はビジネスの現場でも有効なものとして広がっていきました。
ランチェスター戦略は、弱者の戦い方についても言及しています。
例えば、弱者は、広域戦ではなく、局地戦で勝つことを目指すというものがあります。
広いエリアで戦うとすると、武器性能(=商品力)に差がない場合、
兵力(=社員数)に優る強者(=大企業)が圧倒的に有利と言えます。
ランチェスター戦略が書かれた時代には、もちろんインターネットはありません。
そう考えると、広域戦の意味合いも変わってきているように思います。
ZOOMミーティングもすっかり定着して、距離の壁はほとんどなくなり、
社員数の差も挽回できるようになってきました。
弱者が広域戦で戦うことも不可能ではありません。
ただ、最近、結果を出している企業の方から話を聞くと、
やはり局地戦に力を注いでいるケースが多いように感じます。
地域、地区にこだわり、丁寧にフォローするビジネススタイルは大手企業には難しい。
日本全国に届けてくれるAmazonの利便性はとてつもない魅力です。
その一方で、直接会って、お客さんの話を伺って、相手が望むものを提案する。
これはAmazonには出来ないものです。
岩手でもコロナの影響は大きく、
新しいビジネスを求めて、外へ外へと向かう企業も増えています。
これは自戒も込めてのものなのですが、
こういう時代だからこそ、今まで支えてくれた地元のお客さんとの
関係性をより強化していくことが重要だと思います。